日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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今回訪ねたのは平日の五時前でしたが、そうとは思えぬ賑わいようでした。この時間ならまだ席の広さが勝ちますが、それでも壮観です。長いカウンターも既に半分程が埋まり、一番奥の端に通されました。すぐ脇は厨房の出入り口で、頻繁に店員が通るのでやや落ち着かない末席です。しかし賑やかで活気があるのが大衆酒場の真骨頂ですから、むしろ心地が好いくらいです。
そして客席の雰囲気が素晴らしいです。独酌を楽しむ御隠居、老夫婦、買い物帰りの中年女性の二人組、学生風の若者、中年の作業着姿は自分と同じように朝が早く退勤の早い仕事だろうかなどと想像するのも楽しいです。五時を回ると隣りの席に独酌の男が着きました。三十代くらいの勤め人です。職場が近くにあり、退勤するとわき目もふらずこの店を目指してきたと思われます。きっと熱心に通う常連なのでしょう。今日は無事にカウンターが空いているのだろうか、そんな彼の落ち着かなかった心境がよく分かります。まさに老若男女が思い思いに酒を楽しんでおり、その誰もに違和感がないことが当店が健全な大衆店であることの証しです。

前回に続いて注文したとり酢はやはり絶品。それからさよりの刺身、これも素晴らしい味わいです。茄子のお浸しも文句なし。そのどれもが超が付く良心的価格なのだから頭が下がります。一方で気になるのが焼き鳥です。初めて訪ねた前回まるで感心しなかったのですが、一度だけで決め付けるのもどうかと思い、屋号に敬意を表してもう一度注文してみました。しかし前回と変わらぬ味わいで、残念なものでした。ネタも大して良くないし、焼き過ぎて固いし、何より胡椒を多くかけ過ぎて無闇に辛いのは全くいただけません。
屋号に惑わされ過ぎなのかも知れませんが、名は体を表すとも言います。まあそれを抜きにしても、他のものは全て美味いのに焼き鳥がいまひとつというのが不思議というか可笑しいと言いますか。しかしこれは些細な欠落に過ぎません。総合的に考えれば、ここまで魅力的な居酒屋はそうあるものではありません。この店を訪ねるために岡山で乗り継ぎの空き時間を作る価値がある。この評価は前回と変わりませんでした。

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土曜日の七時です。満席御免でも何ら不思議ではなく、こうなるとじたばたしても仕方ありません。駄目ならば「はくしか」に振り替えようと気楽に暖簾をくぐると、カウンターの手前側が全て空いており、真ん中に通されました。無欲の勝利というやつでしょうか。硝子ケースを挟んで主人が目の前です。これを特等席と捉える人もいるでしょうが、ど真ん中というのもやや落ち着きません。また、忙しく賑やかな店です。同じカウンターでもどちらかというと端の方がよかったと思ったのですが、この位置だからこそ改めて気付けたことがありました。それは主人の超人的な働きぶりです。
まず驚かされるのは包丁の速さです。この時間ですから方々から注文の声が飛び、立て込んでいるように見えました。暫く待つことも覚悟しつつ刺盛りを所望したのですが、恐らく三分と待たなかったと思います。むろんただ速いだけの仕事ではありません。今回もどのネタも絶品。たまらず鯵のたたきを追加すると、これも信じ難い程の速さで目の前に出されました。こうなると主人の手から直接受け取れるこの席がいかにも贅沢に思えてきます。
これだけの包丁捌きをしながら、刺し猪口の提供が遅れているところを注意したり、自分が直接調理をしていない揚げ物の進捗状況や提供の順番を指示したりもしています。八面六臂とはこの人のためにある言葉だと思いました。実は席に着いた時も、いかにも忙しそうだったので給仕専門のお姉さんが近くに来た時に生ビールを注文しようと思っていたのです。ところが即座に主人から、お飲み物はどうしますかと聞かれました。まったく恐れ入ります。

その鯵もうっとりする程の美味で、これが750円で味わえてしまうとは。極上のネタを仕入れて、主人の包丁捌きが冴えわたる。それだけならば、他にも肩を並べる店は何軒もあるでしょう。これらを庶民的な値段で出してくれるところに当店の絶大な価値があります。連日の大盛況も当然でしょう。
おでんの名店あり、ちゃんぽんの名店あり、餃子の名店あり、長崎の食文化は百花繚乱です。しかしこと魚介となれば、長崎一の名酒場は間違いなくこの安楽子です。

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久し振りの復帰戦ならばここしかないと「やす」の暖簾をくぐったからには、二軒目もここしかありません。笑伝との博多黄金リレーです。八席のカウンターは多分に漏れず仕切りで区切られていて、今は四組しか着けません。先客は二組、自分が入った直後にもう一組入ったので、危ないところでした。そして自分の他にあと二人、計三人が独酌でした。福岡の居酒屋では珍しい光景ですが、当店の実力ならば当然でしょう。

この店を訪ねるのはやすの後の二軒目が殆どですが、以前に一度、時間の制約から一軒限りの先発完投に当店を選んだことがあります。その時はまず鰆の刺身をいただいたのですが、これが素晴らしい美味でした。焼き鳥、豆腐だけでなく魚介も絶品とはまことに恐れ入ります。そして今回も、手書きの季節の品書きを見た瞬間、先発で訪ねたかったと強く思いました。目に飛び込んできたのは「筍の刺身890円」「蕾菜天麩羅690円」の文字でした。そして思ったのです。場所が近いからといって、やすの後の二軒目に訪ねるという考えを改めた方がよいと。
この笑伝は全ての料理が絶品で、値段も良心的。特に豆腐と豚バラは他では食べられない素晴らしいもので、二軒目の格ではないのです。近いうちに先発で訪ねると決めましたが、筍や蕾菜がなくとも大いに満足しました。朝引き串焼きや豆腐は変わらず至高の美味で、菜の花の湯葉巻き串も感動的でした。以前にも書きましたが、人に教えたくない店とはこのことです。

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どの店の暖簾をくぐろうか迷うなどと言いましたが、実際には迷っていなかったも同然でした。久し振りの居酒屋となればやはりここしかありません。やすを訪ねました。何度繰り返し足を運んでも、端正な白い暖簾に近付く時は胸が躍ります。

平日の五時過ぎです。まだ先客はなく、しんとしていました。これも良いものです。久し振りに振る舞いを受けました。かつて閉店間際の時刻に通っていた頃が思い出されます。山かけ豆腐でした。濃い色合いから一目で良いものと分かるとろろがたっぷりかかって小鉢を覆い尽くし、少量の味噌と山葵をあしらった見た目がまず美しいです。味の良さについて語るまでもないでしょう。胡麻鯖も惣菜も変わらず絶品です。
一方でおでんの舟がないのが気になりました。おでんを引っ込めるにはまだ季節が早いとも思うのですが、聞けば客足が鈍った状態ではおでんは無駄が出易いので控えているとのこと。いつもこれだけ美味いものをこれだけ安く出してくれているのだから、そのような措置は積極的にやって欲しいと伝えました。すると、常連さん皆同じことを言いよんしゃあとですよ、と。やはりここに来てよかったと思いました。山笠の話も聞きました。去年中止が決まったのと同じ時期、あと半月もすればはっきりするようですが、種々の規制はあるのは覚悟した上で、今のところは行う方向に固まっているのだそうです。安心しました。
やはり博多の居酒屋といえばここしかありません。この先も末永く通い続けたいと改めて思いました。

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目指していた店がここだったとは、驚かれたかも知れません。何処にでもありそうな大衆店だし、企業の経営であろうことは一目瞭然だし、ここまで品のない構えはとても感心できるものではありません。
それでも当店に執着していたのは、明確な理由がありました。昨春の非常事態宣言の際、町が死んだようになる中で、この店は来る日も来る日も明かりを灯し続けていたのです。言われたから休むという無責任な行いではなく、自らの考えと意志で営業を続ける姿は孤高であり、尊敬に値するものでした。早くこの店を訪ねなければと思いつつ、なかなかそれが難しかったのです。だからこそ繰り返し機会を窺っていたのですが、遂にそれを果たしました。言わば表敬訪問です。

看板の品であるホルモンはたいへん美味で、一皿580円は良心的です。しかし居酒屋として捉えるならば、特に安いわけでもありません。他の部位はそこそこといったところ。若い女性のアルバイト店員の応対はファストフード店のように機械的で、そのせいで店内の雰囲気がやや寒々しかったです。しかし今回の目的はあくまで表敬訪問であり、それが成っただけで十分に満足、これらの不足は些細な事です。厳しい状況だからこそ近いうちにもう一度訪ねたいと思います。

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