無為是人生

帰宅しました。






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周囲の騒がしさに起こされて目を覚ますと、衝撃的な光景が目に飛び込んできた。車内の様子が激変していたのである。即ち、広島でおびただしい数の人が乗り込んで来てがらがらに空いていた自由席はB席まですべて埋まる満席となり、それどころか座れずにデッキに立つ人まで出ている。
無遠慮な団体が乗り込んできたわけではなく、ごく普通の一人から三人程度の乗客ばかり。この時間帯の上り東京行きの新幹線は何度も乗ったことがあるが、こんな経験は初めてである。何か理由があるのだろうか。






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酒呑みならば誰も経験があると思うが、疲れや寝不足が溜まっている時に酒を飲むと、飲み始めた途端にそれが嘘のように引っ込んで頭が冴え覚醒する時と、正反対に眠気が一気に噴き出してくる時がある。私は十中八九前者なのだが(つくづく酒は麻薬だと実感する瞬間である)、幸か不幸か今日は後者だった。
人間の身体はよく出来ているもので、こうなると酒も食べ物も途端に美味いと思えなくなってしまう。いやそれ以前に、昼に何も食べていないので空腹の筈なのだが食欲自体がなくなってしまう。基本欲求の優先付けとその処理が身体の中で行われているのだ。


一時間弱という短い滞在で武蔵を出て、そして予定していたよりもちょうど一時間早い小倉1749発ののぞみ56号に乗車した。帰路はひたすら寝て過ごすことになりそうだ。

56A「のぞみ56号」小倉1749～東京2233






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話が前後してしまうのだが、小倉駅のホームに降り立った時にまず感じたのが、半袖一枚では肌寒いということだった。真っ昼間と夕方という違いも確かにあるのだが、それよりも空気の感じがまるで違う。熊本で日陰をなぞるようにして歩いていたのが嘘のようだった。おそらく東京も北九州と似たようなものだろうと推察される。やはり熊本は気候がまるで違うのだなと改めて実感した。






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この時間帯に在来線で小倉まで移動した時点でこの展開を読み切った人も多いことでしょう(笑)
「武蔵」の暖簾が出るのを待ち構えて入ります。






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