日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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バナナのような甘い香りと味が最大の特徴だ。そしてそれが先香りから中味まで長く続く。それでいながらくどさは無くあくまで上品なのは流石エビスといったところか。後から微かな酸味や渋味が顔を覗かせバランスが整う。まとまりの良い味わいである。そしてそれらを支える全体の味の体格もしっかりしている。

かように完成度が高く美味なのだが、それでも大雑把に言ってしまえば甘いビールである。好みが分かれる味だし、需要も多くはないだろう。私自身、また好んで飲みたいとは思わない。
そして過去に何度も述べてきたことだが、こうも味わいが違うビールに安易にエビスの名を冠するのはいい加減やめたらどうか。製造の過程や原料など一部に共通している点があるのだろうが、それは作り手側の都合でしかない。飲み手がこうしてエビスブランドの軽薄化を感じているのだから、それは長い目で見ればメーカーにとって自殺行為だということに気付くべきだ。





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毎年秋になると限定発売されるこのビール、昨年版で一度味を落としてしまったのだが復活した。全体的に細身で鮮烈な味わいで、先味から中味にかけて特にその傾向が強い。が、それはドライビールのような軽薄なものとは違う。鋭い先味の向こうに、これに纏い支える苦味、甘み、酸味といった様々な味の要素が少しずつ顔を覗かせ、且つそれらのバランスがとても良い。飲み終えてみると実に豊かで上品な味だということが分かるのだ。
単に復活しというだけでなく、初年度、二年目の味わいに回帰した感がある。毎年ころころと味が変わり迷走している琥珀エビスに対して、この点は評価出来る。





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毎年この季節になると、琥珀エビスの味が過去最高の傑作だった2011年版に及ばないことを嘆いてきたのだが、残念ながら今年も同じことを繰り返すこととなってしまった。

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今年の琥珀エビスは身の細い苦味が主体の味わいである。身が細いといっても悪い意味ではなく、ややもすると荒っぽさも感じる普通のエビスビールの苦味に比べてとても品が良い。その上品な苦味を微かな渋みや甘みがバランスよく下支えしている。酸味はごく僅かしか感じない。まとまりが良く落ち着きのある味わいで、たとえて言うなら身なりが上等な老紳士のような印象だ。ちなみにラベルには「コク深く、まろやかに。」と謳われているが、この形容はまったく的が外れている。
2011年版はきわめて上品な酸味と、主にその酸味から来るフルーティーな香りが特徴で、単に美味というだけでなく華やぎと明るい存在感があった。今年の琥珀エビスも美味いビールには違いないのだが、あれには遠く及ばない。いつまでも過去の傑作と比べていても仕方ないとも思う一方で、どうして同じ名を継いでいながらこうも違うビールに変わってしまったのか疑問に思わずにはいられない。共通しているのは色くらいである。これでは毎年同じ季節に限定品として出す意味がない。
そして何故日本には酸味が美味なビールがないのだろうかorz





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軽くて柔らかい飲み口が大きな特徴である。まともなビールを普段飲みつけない人でも、このビールなら抵抗なく楽しめるだろう。単に軽いだけではなく、最後にさっと現れる酸味と渋味も適切で、後味が良い。だが全体を通してビールの本来の魅力である力強さ、鮮やかさを欠いている。悪くはないが、また積極的に飲みたいとは思えなかった。
ところでラベルには「埼玉の誇りを限定醸造」と謳われているが、その下にしっかりと取手工場製造の文字が。埼玉県内にキリンビールの工場が無いものは仕方ないのだろうが、それでもこれは滑稽だ(笑)
そして、埼玉県民としてはこのような軟弱な味わいと埼玉の印象を結び付けられるのは愉快ではない。





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結論から言うと、たいへんに美味なビールだ。通常のエビスビールの特徴といえば強い苦味と重厚なコク、そしてこれらによって成る鮮やかな刺激だろう。ややもすれば荒っぽく感じられることもあるのだが、この「マイスター匠の逸品」ではそのあたりが見事に洗練されていて、とにかく品が良い。中でも特に甘味と苦味のバランスが秀逸である。

かように美味いビールなのだが、名付け、商品展開については疑問を感じる。エビスビールというのはプレミアムブランドであり、そもそもが匠の逸品ではないのか。それなのに明らかにエビスのさらに上位であることを主張する名を冠したビールを出すとは、既存のエビスのプレミアムビールとしての価値を否定するに等しい。これがまだごく少数しか生産されずになかなか手に入らないとか、価格が飛び抜けて高いというならまだしも、スーパーの店頭に大量に並べられて、価格も通常のエビスと殆ど変わらないのだ。エビスブランドも安くなったものだ。
これまでにも度々指摘してきたが、近年ビール業界ではプレミアムブランドの安売りが蔓延している。何でも乱造して安く売ればいいというものではない。一つ一つのビールの出来が良かったとしてもだ。それは自らその価値を貶め、やがて自らの首を絞めることに気付かないのだろうか。





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