日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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居酒屋探訪の三回目。またも池袋です(池袋が庭なのだから仕方ない)。
今回は西口にある「ます家 池袋北口店」です。

ここは駅至近の好立地で、いつも店先にまで人が溢れているので、ご存知の方も多いでしょう。
ここは一軒営業の店ではなく企業による経営で、ます家だけでも4店、他の業態を含め都内一円に店舗を展開しているようです。

そして、この店の魅力はそんな雰囲気をまるで感じさせない「居酒屋臭さ」にあります。
池袋の駅至近、明け方まで営業という好条件から、カップルや女性の二人連れから老夫婦まで客層は幅広いです。こう書くと軽薄な感じがするかも知れませんが、実は男性一人客が非常に多いのです。カウンターで一人飲んでいると、次から次へと「同士」が現れては席を立っていきます。
そして、品書きには本格焼酎をずらりと揃え、それらを次々と注文するグループも見られますが、この店で注文される酒で圧倒的に多いのがホッピー。
「ホッピー!」
「中!」
の声が頻繁に飛び交います。

店員さん達もしかり。
当然のことながら、この企業の「社員」ということになるのでしょうが、どうにもそんな雰囲気がしません。私も一部の店員さんとは顔馴染みの仲です。

肴もしかり。
ここは基本的にやきとんの店ですが、他の料理もどれも旨い物ばかりです。
良い居酒屋とはこういう物で、看板の品以外のちょっとした小鉢をつついて目から鱗、という体験が出来なければいけません。
私がこの店に来るといつも注文するのが「牛スジ豆腐」。
居酒屋料理のまさに定番です。

そして、この店に来たら絶対に外せないのが、鶏の唐揚げに特製のタレをかけた「とりあえず」です。
名前を見ただけではどういう料理だか分からない上、品書きの下の方にさりげなく書いてあるので、一見の人はまず見過ごしてしまいますが、実は隠れた四番とも言われ、常連に一番人気なのがこのメニューです。
唐揚げ自体は特にどうということのない、まあ普通の唐揚げなのですが、とにかくそのタレが絶品!
ポン酢のような心地よい酸味とニンニクの風味、生姜の刺激などが絶妙に絡み合い、一度食べたら病み付きになる旨さです。

かくいう私もこの「とりあえず」が目当てでこの店に通っているようなものです。ちなみに注文する時はいつも「つゆだく」で。
懇意の店員氏が注文をとってくれる時は、自動的につゆだくで出してくれます(笑)




ます家 池袋北口店

東京都豊島区西池袋1-24-3
03-5950-2710
ランチ  月~土 11:00~14:00
     日・祝 11:00~15:00
夜    月~土 15:00~5:00
     日・祝 16:00~0:30
無休(年末年始を除く)







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このあいだ土佐っ子ラーメンのことを書いてしまったので、ゲテモノラーメン(※)のもう一つの雄として、ラーメン二郎のことも書かなければならないでしょう。

「ラーメン二郎」をご存知ですか?
と問えば、帰ってくる答えは恐らく下記の三種類のうちのどれかでしょう。
1.自称ジロリアンだ
2.二度と行きたくない
3.名前くらいは聞いたことがある

ようするに、まるで聞いたこともない、という人は稀だと思います。
そのくらいアクが強く、良くも悪くも有名なのがラーメン二郎。
ラーメン二郎の特徴をざっと挙げると、
1.やたらと量が多い。しかも麺は極太でコシがある
2.やたらと脂っこいスープ
3.やたらとデカい豚肉の塊がドンと入っている
4.トッピングの注文の仕方など独特の作法があり、一見客を拒む雰囲気
5.女性客はとても入れないような店構え
このように、ラーメンそれ自体から店全体が醸し出す雰囲気に至るまで、初心者はとても足を踏み入れられない「何か」があるのがラーメン二郎です。

最近は何でもかんでも初心者歓迎、女性歓迎、観光客歓迎…そんなものばかりでつまらない。
勿論悪いこととは言いませんが、どうもそのせいで骨抜きになった物が多過ぎる気がします。本質的な良さを失ってまで門戸を広げる必要が何処にあるのでしょうか。
そんな安易軽薄な風潮の中、庶民の食べ物の代表格であるラーメン屋にして、この独特の雰囲気をまとい、尚且つ各店で毎日行列を作るほどの人気を保っている二郎はまさに希有な存在といえるでしょう(ほめ過ぎか)。


それでは上記の特徴を一つずつ詳述していきましょう。尚、ラーメン二郎には幾つもの支店があるので店によって若干の違いがありますが、基本的なところは大体一緒ですので、それをご了承の上お読み下さい。
1.店にもよるが、小ラーメンというメニューがあるところがある。小でも普通のラーメンの大盛りより多いくらい。小がない店でも大体は「麺少なめ」や「麺半分」が注文できる。よほどの大食漢でない限り、初めての店では「麺少なめ」、女性ならば「麺半分」を頼んだ方が無難。

2.背脂が乗った濃厚なスープで、味付けもかなり濃いが、土佐っ子のように「脂量がネタになる」ほどではない。しかし、上記の麺量とあわせて、気合を入れてラーメンと対決する、という部類の食べ物であることには間違いない。

3.これも店によって違いがあるが、通常のラーメンでもかなり大きな豚肉の塊が入っている(薄切りのチャーシューでは決してない)。二郎ではいわゆるチャーシュー麺のことを「豚」もしくは「豚増し」と呼ぶが、豚を注文した場合は豚肉の塊が幾つも入ってくることになる。店によって当たり外れがあるが、よく煮込まれて旨い時は、本当に旨い。それも、薄切りのチャーシューではなく塊なので、幸せな気分になる。

4.ラーメン二郎最大の特徴がここだろう。トッピングはすべて無料で、基本的に下記の物が希望できる。
・野菜
・ニンニク
・脂
・辛め
それぞれ読んで字の如しだが、少々補足を。
野菜はモヤシに、キャベツが少し入っている店もある。脂とは背脂が追加される。追加して後悔することも。辛めとは、味付けに使う二郎独特の「カネシ醤油」が少し追加される。
野菜から醤油まで、それぞれ基本的な量は最初から盛られてくるのだが、追加したい物についてはすべて無料で追加できるのだ。
さて最も特徴的なのは、このトッピングを頼む時の店員とのやり取りだ。

基本的な盛り付けを終え、客にドンブリを提供する直前に、店員がカウンター越しにトッピングの希望を聞いてくる。その時の聞き方が、
「ニンニク入れますか?」

これを日本語に訳すと、
「あなたのトッピングの希望を言って下さい」
となる。
これに対し、例えば野菜とニンニクの追加を希望する場合、
「野菜ニンニク」
と答えるのである。
何も追加を希望しない時は、
「普通」と答える。
「ニンニク入れますか?」の問いに対し、
「普通」「野菜辛め」
などの答えもあるわけだから、事情を知らない人が聞いたら、まるで日本語の受け答えになっていないわけである(笑)

これに加えてさらにトッピングの量を追加した時は「増し増し」と言えば、基本的には気持ちよく追加してくれる(はず)。
おさらいをすると、
「ニンニク入れますか?」
「ヤサイマシマシニンニクカラメ」
とこんな感じである。
恐ろしいのは、この独特のトッピング作法について、店内のどこにも書かれていたりはしないことだ。
酔っ払ってアテもなくフラリと入ったラーメン屋が二郎だったら…いきなりこのトッピング確認の洗礼を受け、そして脂大量の爆盛りラーメンが出てくるのである。酔いが醒めること受け合いである(苦笑)

5.ここまで読んで、よおし、興味出てきたから明日一人で行ってみるわ、という女性はいないだろう。そして、一部の店を除き、お世辞にも店内がキレイとは言えません。


さてこのように、色々な意味で強烈なラーメン二郎ですが、初めて食べた人の評価ははっきりと二分されます。つまり、「いきなりハマる」か「二度と行きたくない」のどちらかです。
ところが、ラーメン二郎の最も恐ろしいところはここからなのです。
「二度と行きたくない」が「また行きたい」「二郎食いてー」そして「自称ジロリアン」に変わることがある、ということです。
これほどまでに中毒性のある食べ物もそうそうありません。
食品の安全性に関心が集まる今日この頃、まさに危険な食べ物と断言することが出来るでしょう。

というわけで(どういうわけだ)、今日は荻窪店へ行ってきました。



ラーメン二郎荻窪店
東京都杉並区荻窪4-33-1
電話非公開
平日 11:30~14:30、18:00~22:00(土~21:00)
日曜 12:00~20:00
定休:木・祝

(※批判しているわけではありませんよ。どちらもこうして好んで食べているわけですからね)







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先日、ひょんなことから三連休を得る機会があった。そこで、一人気ままに車を駆って、東北から信州を一回りしてきた。しばらくはこの時のネタを書いていきたいと思う。



一日目の朝、東北道を那須ICで下りて、那須湯本温泉へ向かった。目指すは共同湯の「鹿の湯」である。
この鹿の湯は過去にテレビでも何度か紹介され、休日ともなれば観光客が次々と訪れる超有名温泉で、それが悪いこととは言わないが、少々俗な感じは否めない。
では何故今回その鹿の湯なのか。

ここで雑誌「自遊人」の付録、「温泉パスポート」の登場となる。
この温泉パスポート、温泉愛好家の間ではすっかり有名な存在となったが、ご存知ないという方のために、少々補足を。
この自遊人という雑誌、一言で言えば「こだわり派のための大人のウンチク雑誌」というところか。最近流行の分野で、他に「一個人」「Pen」「dancyu」などもこの系列と言えるだろう。
そしてその自遊人の名物企画がこの「温泉パスポート」なのである。初期の頃は年に二回、ここ最近では年に一回くらいの頻度で登場している。今回のパスポート(来年の三月一杯まで有効)では百軒もの温泉旅館や共同湯が掲載されているが、それらの全てに一回ずつ無料で入浴出来るという、何とも太っ腹な企画なのである。
一回の料金がこの雑誌の価格(780円)を超えるところだってあり、一回入ればもう元、というわけだ。


大分前置きが長くなってしまったが、そんな訳で今回鹿の湯がこの温泉パスポートに掲載されていたので、経路上にあってしかも朝早くから入浴可能ということで、立ち寄ってきた。
この鹿の湯は建物が素晴らしい。
純木造の湯屋は川を挟んで母屋と向き合って建っており、橋の廊下で母屋とつながっている。
中は正方形の小さな浴槽が幾つも並んで何だか幾何学的な眺めで、そこに白い濁り湯が注がれていて、雰囲気満点である。それぞれの浴槽で1度ずつ湯の温度が変えられていて、それが一つ一つ書いてあるのが面白い。

ここは浴室の雰囲気が非常に良いので本当は写真に撮りたいところなのだが、昨今の風潮からか、脱衣場には大きな字で「携帯電話による写真撮影はしないで下さい」とのお触書があり、断念。まあ当然のことといえば当然なのだが。
仕方ないので入口の写真を上げてみた。



那須湯本温泉 元湯鹿の湯

栃木県那須郡那須町湯本51
0287-76-3098
8時~17時
※季節によって変動
無休
通常300円







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「ご当地ラーメン」の先駆け的な存在である喜多方ラーメン。
その喜多方ラーメンの中でも、一番のお気に入りがこの「はせ川」だ。

今やすっかり有名店となり、土曜日ともなれば店の前には席を待つ人が溢れているような状態だが(先に名前と人数、注文を告げるので、行列にはならない)、ここは喜多方のラーメン店の中では少々変わっている。

先ず「老麺会」に所属していない。
「老麺会」とは喜多方のラーメン店のいわば組合のようなもので、喜多方ラーメン発祥の店「源来軒」や超人気店の「坂内食堂」をはじめ、市内の老舗、主だった店の殆どがこれに加盟している。加盟している店は店先に大きな老麺会の暖簾を掲げているので、喜多方に行ったことがある人ならば、一度ならずとも目にしたことがあるだろう。

それから、市街の中心部からかなり離れた場所にあり、車がないと訪れることは出来ない。そして、何もない閑静な住宅街の中に突然姿を現すので、初めて訪ねる時は見つけるのに苦労するだろう。そもそも、ごく普通の民家をラーメン店に改造した感じで、地方に行くと蕎麦屋ではこういうのをよく見かけるが、それがラーメン店というところがいかにも喜多方らしい。

そんな立地にありながらわざわざ訪れる人が後を絶たないのだから、いかにこの店のラーメンが旨いかは想像に難くないだろう。
はせ川のラーメンはスープも麺もすべてが旨いが、やはりチャーシューの旨さにとどめをさす。月並みな表現だが、とろとろに柔らかく煮込まれたチャーシューはまさに絶品である。
そして中でも特におすすめなのが「みそチャーシュー」だ。

普通、醤油ラーメンとみそラーメンはスープの味付けが違うだけで、値段も同じか、違っても50円くらい、というのが一般的である。
ところが、ここはせ川のみそチャーシューは、醤油味の普通の「チャーシューメン」とは全く違う料理なのだ。

先ず、ドンブリが「醤油」に比べてふた回りも大きい。
値段も200円も高いのである。
そして、中に入っているチャーシュー。ドンブリを覆うほどにたっぷりとチャーシューが乗せられているのは醤油味と同じだが、使っている部位が若干違うようなのだ。みそ味に入っているチャーシューの方が若干脂が多く切り分けも大きい。
もちろん醤油系に乗せられたチャーシューも絶品なのだが、みそ系のチャーシューはさらにその一歩上をゆく、まさに神懸かり的な美味しさ!
そのチャーシューを二枚ほど食べると下から炒めた野菜が出てくる。
この野菜がまた曲者である。

普通、みそラーメンの炒め野菜というとドンブリの上に山と盛られ、野菜炒めとその油、そしてラーメンを同時に楽しむ、という風情の店が多い。
ところがこのはせ川のみそ系ラーメンに盛られた炒め野菜は、量がかなり控え目で、ラーメンのスープの中に隠れるような感じで入っている。あくまで麺とスープ、そしてチャーシューの脇役に徹しているような感じなのだ。
そしてそのお陰で全体のバランスがとても良く、野菜を炒めた油が主張することもなく、このみそチャーシューを素晴らしい一杯にしているのだ。

もちろん醤油系も抜群の旨さで、喜多方の中でも一、二を争う。
訪れた際には是非チャーシューメンを。




はせ川

0241-24-5180
福島県喜多方市字大荒井6
11:00~15:00 (スープが無くなり次第終了)
日曜定休







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隠れた名店、というのは何処にでも存在しているものだが、ラーメンの街喜多方だって例外ではない。

自分にとっての喜多方での隠れた名店こそがこの「ひさじ屋」だ。

いつ来ても店は空いている。他に客が居ないことなんてざらだ。
先日久し振りに訪れた時も、昼飯時を外していたとはいえ、客は自分一人だった。
そして、いつ来てもラーメンは旨い。とても旨い。

この店の最大の特徴はといえば、ずばりチャーシューだ。
とにかく柔らかく煮込まれ、少々濃い目の絶妙な味が付いたチャーシューは一度食べたら忘れられない味だ。
麺もスープも美味しいのに、せめてもう少しチャーシューを柔らかく煮込めばいいのに…と惜しく思うラーメン店を訪ねた経験は、誰しも一度や二度ではないだろう。
ここはそんな手間を惜しまぬ店なのだ。

スープはややこってりした濃厚な味だが、基本的にはてらいのない醤油味。
麺は柔らかめのちぢれ太麺。
ようするに、オーソドックスな喜多方ラーメンの極めつけである。

喜多方ラーメン発祥の店「源来軒」は今や肝心な味の方はいまひとつ、超人気店の「坂内食堂」は珍しい塩味スープということで、とにかくオーソドックスな喜多方ラーメンの旨い店、というのがご希望の方にはうってつけである。

いつでもガラガラの店内に、訪れる度にこの店はやっていけてるのだろうかと要らぬ心配をしてしまうのだが、その度にトロトロの柔らかチャーシューで迎えてくれるのである。
いつまでもこの味を守って欲しいと願わずにはいられない。




ひさじ屋

0241-22-7639
福島県喜多方市水上6816-6
10:00~20:00
不定休







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