日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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思案橋横丁からさらに人一人通るのがやっとの枝路地に入ったところにある。その立地の通りに小さな店だが、入ってまずカウンターの上を埋め尽くす大皿料理に目を奪われる。いや大皿ではない、中皿と言うべきか。飯ならば二合くらい盛れるであろう大きさの皿だ。とにかくその中皿料理がずらりと並び、その数実に25種。まさに壮観である。
もちろん眺めるだけで終わりではない。煮物、揚げ物、焼き物、ポテトサラダにローストビーフのかいわれ巻きなんてものまであるが、そのどれもが感動的に美味い。この日は最初にはまちと大根の煮物をいただいたのだが、一片の妥協もない完璧な味付け。それも、珍奇や食材や高価なものは何一つない。ありふれた食材を使い、華美な部分も虚飾も何も無い味付けで食べる人を桃源郷へ誘う。これぞ料理である。美味とはこういうものかと目から鱗が落ちる思いになった。

中でも白眉はおでんで、アゴでとった出汁はまさに神業の域。私はこれまでに食べたおでんの中でこれ以上の出汁を知らない。おでん専門店でも繁盛できそうだが、そんなおでんがこの店では大皿料理の一つとしてさりげなくあるに過ぎないのだ。もちろん一滴も残さずすべて飲み干した。
教祖の著作を改めて読み返すと、ご主人は大阪で料理修行をした人だとあった。大いに合点がいく。そんなご主人が狭い厨房を左右に移動する度に響く乾いた下駄の音がまたたまらない。
今回は四年半ぶりの訪問となったのだが、奇跡のようなおでん出汁の味、またそれに劣らぬ他の料理の味も健在で、感動を新たにした次第だ。とにかく美味いものを食べるのが好きな人、美食に心酔している人ならばこの店を訪ねるためだけに長崎まで旅行する価値がある。私は何度でも通ってこの店の料理をすべて制覇したい。長崎へ行く度に欠かさず訪ねなければならない宝石のような店。



こいそ
095-823-5450
長崎県長崎市本石灰町4-3
18:00~翌1:00
日曜休





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