日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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最近福岡へ行く機会が多いのだが、その際この「酒房やす」を選ぶ頻度がかなり高い。福岡には他にも何度でも足を運びたい名店が幾つかあって、「さきと」などその筆頭なのだが、福岡へ行った時は大抵飲み始めるのが21時過ぎになってしまうので、その時点でさきとは早仕舞いしていることが殆どなのだ。空いていたとしてもその時間だと既に大半のものが品切れになっている。
他にも名店が幾つもあると言ったものの、福岡の場合それぞれの距離が離れているのが問題だ。さきとに入れなかったから別の候補へ、と思っても二十分も三十分も歩かねばならない。

このような事情から、その時間帯でもしっかり営業していて一人で入っても座れないことのないこの「やす」を手堅く選ぶことが続いている。この店の美点は何といっても騒がしく混雑していることがまず無いということだ。少なくとも、私がこれまでに行った限りでは一度もなく、連休前の金曜日のやはり21時過ぎに入った時も静かに落ち着いて過ごすことが出来た。
ではこの店を選ぶことが妥協の策なのかと言えばもちろんそんな事はなく、素晴らしい店だからこそこう何度も足を運ぶのである。
騒がしく混雑することがないと言ったが、それは単に店の中だけのことに留まらない。福岡の街は博多川を挟んでその雰囲気が激変するが、古い町名が残るこのあたりは暗く静かで人通りも少なく、実に落ち着いていてよろしい。寂れているということではなくて、この店のように鈍くさりげなく明かりを灯す店が散在しているのだ。
この大人の街の気配は猥雑の極みとも言える中州とはまさに正反対で、連休前の金曜日の夜など、どんなに名店であっても中州にあるというだけで足を運ぶ気が失せる。
松本の老舗「しづか」へ行く時も同じことを思うのだが、良い居酒屋というのは単にその店の良し悪しだけでなく、立地やそこへ至るまでの雰囲気も重要な要素だと言えよう。それでいてこの「やす」は地下鉄の駅の目と鼻の先なのだから立地については完璧と言ってもいいだろう。

そんな静かな道を歩いて端正な白い暖簾をくぐると、待ち構えているのはずらりと並んだ大皿料理だ。その殆どは肩に力の入っていない家庭料理、惣菜で、かの名店「大甚本店」に通ずるものがある。客は三々五々立ち上がっては大皿の置かれたカウンターに歩み寄り、厚揚げの煮物やおひたしや南蛮漬けなどの中から好みのものを指差して注文する。それらは一人客ならば小鉢に軽い盛りで供され、まさに正しい居酒屋方式である。
もちろん福岡らしいものも揃い、あごの干物やじゃこ天を炙ってもらったものなどたまらない。胡麻醤油漬けもその日の良いネタで鯖、鰺、ひらすなど、一つは必ずあるので私はそれとおきゅうとはほぼ毎回頼む。
接客はとても丁寧で明瞭、だが慇懃に過ぎることがなく実に居心地が良い。生ビールがエビスなのも嬉しい。
繰り返すが、赤坂の「さきと」に大名の「寺田屋」、他に中州や春吉にも名店はある。だがまた飲みに出るのが21時を過ぎるような日は、まして金曜ともなればやはりこの「やす」へ真っ直ぐ向かうことになるだろう。





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明日から久し振りの活動である。しかし今回は私としては珍しく、活動の内容や旅程が二転三転した。
本来は、新蕎麦を食べ歩くつもりだった。一昨年、去年にも行った、レンタカーを駆って本当に蕎麦が美味い山間の名産地を訪れ、蕎麦を食べることを第一義とした活動である。
だが今回はもう一つ、加えたい大事な要素があった。それが信越本線地区を行き交う国鉄特急型車両のことである。前回の活動で、旅程が僅かに噛み合わなかったが故に乗車することが出来なかった「妙高」号のことがずっと引っ掛かっていた。183、189系の6連。その存在自体が既に貴重なのだが、さらにはこの区間には二本木駅が存在する。特急車両の6両編成がスイッチバックするなど、むしろかつての特急全盛期には見られなかった光景であり、その迫力たるや想像に難くない。
そこで、レンタカーによる戸隠や鬼無里など長野近辺の蕎麦屋巡りに、妙高号への乗車を軽く加えた活動を考えていた。

しかし妙高号について運用など色々調べていくうちに、そんな事をしている場合ではないことに気付かされた。「妙高」だけでなく同じく国鉄特急型車両で信越線を走る快速「くびき野」、特急「北越」ももう後がない。あと三ヶ月、北陸新幹線開業までの命なのだ。
現在東北では乗客をバカにしているとしか思えない、紙細工の如き粗悪な701系車両が闊歩しており、それだけで積極的に東北を旅したいという気持ちを奪っている。たとえば似たような条件で旅行先を東北か九州かで迷った時、少なくとも鉄道を移動の足とするならば、E5系新幹線から701系に乗り換える場面を想像しただけでもう東北という選択肢は消える。東北の人達は安さだけが全てのJR東日本が旅行客の足を遠ざけている事を認識すべきだが、それはここではひとまず置いておいて、北陸新幹線開業の暁には信越地区までが同じような不毛の地へと変わり果ててしまうのだ。

活動仲間の行動や鉄道ファン誌前月号の特集にも触発され、今回は当初の蕎麦活動から大いに方向を転換し、信越線を走るこれらの列車にひたすら乗車する活動へと切り替えることとした。さらに今回は、もとは平日に活動する予定だった。折角平日に日程が確保できたというのに、日本海側の大寒波、暴風雪の予報を受けて泣く泣くこれを取り止めた。ただこれに関しては、こと今回のようなひたすら列車に乗車する活動では「週末パス」の威力が絶大なので土日の活動となってむしろよかったとも思ってる。
たとえば長野まで新幹線で移動し、そこからひたすら信越本線で新潟を目指した場合、平日だと「えちご往復きっぷ」などを上手く組み合わせたとしても運賃だけで約13,000円かかる。これに対して週末パスならば同じような行程で丸二日間動いたとしても8,730円。単純に計算しても三倍もの価格差である。
かくして、二転三転の末週末パスを利用して信越線の列車に乗りまくるという活動に落ち着いた。蕎麦については夜の部に懸けることにする。居酒屋を選ぶ際、遅くまで開いていて酒も飲める蕎麦屋、別の言い方をすれば自分のところで蕎麦を打って供する居酒屋を積極的に選んでいくことにしよう。少し調べてみたところ行き先々の居酒屋が意外と土日も営業していることが分かったのは嬉しいことだ。これも土日の活動を是とした要因である。





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昨晩お伝えした通り信越線の列車に乗る活動に出発した。まずは始発の長野新幹線で一路北上…
と言いたいところなのだがいきなり新幹線が15分の遅延。このままだと長野駅で「妙高1号」への乗り継ぎが間に合わず、旅程が根本から崩壊してしまう。まあそもそもが新幹線接続のためのダイヤで運行されている列車なので拾わないという事はないと思うのだが、それにしても朝っぱらから心臓によろしくない。

501E「あさま501号」大宮650~長野803





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結局案内の通り15分遅れで大宮駅を出発した。ほどなく車内放送で長野駅の到着見込みが813だと告げられる。回復運転をするだろうし拾わないという事はまずないだろうと楽観しているが…

関東平野は快晴で、雪を戴いた那須連山や富士山が見渡せる絶景である。この車窓がどう変化していくのかがこの季節の楽しみだ。






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つい先日酷評したばかりの駅弁をまた食べることになるとは、我ながら苦笑を禁じ得ない。しかし今日は平日よりも早い五時起きで大宮駅に駆け込み、さらには長野駅でも僅か10分の乗り換えと、他に選択肢がなかった。
どれもパッとしない品揃えの中から安さで選んだ鳥めしをいただきます。それでもこれで850円か…






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