
福岡の中心部で居酒屋を訪ね歩くなら、下品で猥雑な中州でも軽薄な天神や大名でもなくやはり博多、それも国体道路の北側の古い町名が残っている辺りが断然いい。この界隈は夜は静かなのだがそれでいて寂れているでもなく、小さな店が適度な間隔で点在している様が何とも好ましいのだ。冷泉公園にほど近いこの店もそんな一角にある。
若干大仰な感じを受けなくもないが、居酒屋以外の何物でもないという明快な入口の佇まいは旅先の独酌でも暖簾をくぐりやすい安心感がある。だがその実態は、居酒屋というよりは料理屋、酒よりも料理を楽しむ店と言った方がいいだろう。その理由は偏に値付けにある。
この店の料理は文句なしに素晴らしい。先ずお通しには鰆を軽く炙ったものに柚子胡椒の餡がかかったものが出てきた。お通しに温かいものを出す店は間違いがないというのが持論だが、この店でもそれは揺るがず、それどころか更に確固としたものになった。鰆の焼き加減、餡の味付け、そして両者の相性どれもが最高で、非の打ち所がない。しかも柚子胡椒を使った餡などおよそ九州以外ではお目にかかれないであろうもので、土地柄も出ている。その柚子胡椒の辛味が鰆の繊細な甘味を損なうことなく、後味でさりげなく利いてくるのだ。これは完璧な仕事だ。去年出来たばかりの新しい店だというが、ご主人はしっかりとした修行を積み、経験も十分な職人であろうことは間違いがない。
刺盛のネタも文句のつけようがないものばかり。こうなると他のどの料理も確実に美味だろう。次に何を注文しようか、品書きの同じところを何度も繰って迷ってしまった。値段も、流石に大衆酒場と比べれば一回り高いが、質を考えれば十分に良心的だと言える。
だがそんな料理とは対照的に、酒の値段が高過ぎる。酒もあれこれ良い物を揃えていて死角がないのだが、半合で600~700円程度、燗酒一合で千円は幾らなんでも高過ぎる。これは他の店の倍の価格だ。酒はそれ程沢山は飲まない、美味い料理をさらに美味く食べるために酒を合わせるという向きには大いにこの店を薦める。いや博多へ行ったなら是非とも行くべきだ。だが酒を飲むのが本義で酒を沢山飲みたい、酒を美味く飲むために肴を一緒に食べるという私と同好の呑兵衛諸兄には間違っても薦められない。実際のところこの日は一般的な感覚でいったら四千円いくかいかないかという程度の飲み食いだったが、会計は七千円近くにもなってしまった。
目利きのたか志
092-409-3178
福岡県福岡市博多区店屋町2-30
17:00~翌1:00
日曜休

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去年も同名のビールが販売されていて缶のデザインもそのままだが、その味わいは全くの別物だ。プレミアムモルツらしい線の細さや後味の貧弱さは相変わらずだが、先味から中味にかけてプレミアムモルツに決定的に欠けている甘味、雑味がしっかりとあり、尚且つそれらと苦味や酸味のバランスも良く、豊かで膨らみのある味をしている。
私は元々プレミアムモルツは好きではないし、安易に乱造される限定販売のビールについて、そのあり方や肝心要の味など色々な面で近年懐疑的なのはこれまでにも述べてきたとおりだ。だがプレミアムモルツの中ではこれはなかなかの味わいである。

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つい先刻、名古屋での業務が終了した。まだ16時前である。こんな時間だからもちろん悠々と日帰り出来る。それも、一杯やってからぷらっとこだまを使うなどして帰れるのだ。だが、明日を休みに出来たので敢えて一泊することにした。その理由は、今日が日曜日だということに尽きる。名古屋までやって来て大甚本店で飲めないのは釈然としないのだ(笑)
一軒の店で飲むためだけにわざわざ一泊するなど何と馬鹿なことを、と興味のない人は思うことだろう。だが私はかつて大甚本店について「この店で飲むためだけに名古屋まで旅行する価値がある」と評した。そしてその思いは何度訪ねてもまるで変わらず、いやそれどころか足を運ぶ度に強くなる。
そのようなわけでたった今名古屋市内のビジネスホテルに入ったところだ。この後はもちろん飲みに出るわけだが、これが平日だったら先発は絶対に大甚本店になるから、考えようによっては他の店を開拓するまたとない機会とも言えるだろう。

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一軒の店で飲むためだけにわざわざ一泊するなど何と馬鹿なことを、と興味のない人は思うことだろう。だが私はかつて大甚本店について「この店で飲むためだけに名古屋まで旅行する価値がある」と評した。そしてその思いは何度訪ねてもまるで変わらず、いやそれどころか足を運ぶ度に強くなる。
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