日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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五時ちょうどに暖簾をくぐると、長いカウンター席は既に数席が残るのみ。先客の御仁の間に滑り込みました。金曜日とはいえこの時間にこれですから、変わらず盛況です。右も左も独酌で、福岡ではまず見られない光景です。そしてこれだけの人数が飲んでいながら、店内は実に静かです。福岡から在来線の快速列車で一時間ちょっとで着く小倉ですが、この雰囲気は福岡の居酒屋とはまるで異質で、東京とよく似ています。
かつて江戸は世界一人口の多い都市であるとともに、独身者が非常に多い町でもありました。そこから居酒屋文化、独酌文化が生まれ今に至るわけですが、北九州もまた石炭と鉄鋼の労働者の町でした。昼夜を問わず仕事終わりに一杯ひっかける男達が町に溢れていたのです。東京と居酒屋の佇まいが似ているのも必然と言えるでしょう。角打ちや朝から飲める店が多いのも北九州ならではです。

武蔵はそんな北九州の酒呑み文化が色濃く反映されています。しかし良いのは雰囲気だけではありません。安くて美味く、提供も速い。非の打ち所がない店とはこのことです。
壁に掲げられた長く変わらない品書きの他に、季節毎に変わる数種のおすすめのビラがあるのですが、今回目を引いたのはもつ煮でした。以前からあって気付かないだけだったのか、それとも新商品なのか分かりませんが、とにかく即決で注文しました。関東でもつ煮といえば味噌味のもつのごった煮に白葱の輪切りが乗るのが一般的ですが、こちらのもつ煮はまるで違う料理でした。甘めの醤油味の澄んだ出汁に白もつ、その上にたっぷりのキャベツと韮、唐辛子が乗るというもので、ミニもつ鍋と形容すべきものでした。もつは肉厚で柔らかく弾力がある妙なる食感で、適度に脂の落ちた脂身の甘味も秀逸です。これが四百円で食べられるとは。
小倉の町の移り変わりを見届けてきた老舗は、夏に創業六十七年を迎えます。この先も末永く変わらぬ姿で迎えて欲しいと願っています。

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