日本一周後の福岡での日常、居酒屋探訪記などを綴ります。

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春吉で見付けた衝撃的な店とはこれのことでした。
先に荒戸の「村崎炊鳥研究所」を訪ねた時は、本当に驚きました。てっきり焼き鳥屋だと思って中に入ったところ、先客が居るというのに煙もなければ音もない。そもそも厨房に焼き台がありません。焼鳥と書かれているものとばかり思っていた赤提灯には、炊鳥と書かれていたのです。これには全く気付かず、思わず一旦外に出て見直してしまいました。

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しかしつい先日、二度目の驚きがありました。通り掛かりの偶然で同じ屋号の店を見付けたのです。このような風変りな店にまさか姉妹店があるとは。しかも大通り沿いに建つ荒戸の店よりも、住宅地の狭い道にあるこちらの店はさらに怪しいです。驚きはこれだけで終わりません。近付いてよく見たところ、こちらは赤提灯に焼鳥と書かれているではありませんか。今度は今度で、炊鳥ではなくて本当に焼鳥なのか。思わずぎりぎりまで近付いて凝視してしまった程です。化かされたような気分でした。店構えや看板、赤提灯の風情も似せてあり、まるで騙し討ちのようで遊び心を感じます。これは訪ねないわけにはいきません。かくして先発を「春のうぐいす」として軽めに切り上げ、満を持してやって来たというわけです。

ただ、独創的かつ上品な味わいで美味だった炊鳥の店に対して、こちらは平凡な焼き鳥屋でした。美味ではあるのですが感心して褒め称える程のものではなく、これくらいの焼き鳥を出す店は他に沢山あります。改めて「笑伝」の偉大さを確認する結果に終わりました。厨房と客席をそれぞれ担当する二人の店員も無愛想で、お世辞にも居心地が好いとは言えません。提供も遅く、注文が重なっているのに焼き台が遊んでいる時間がある手際の悪さも感心しませんでした。
とはいえ、仕掛けにはまって三度驚かされたのは面白かったです。珍しい経験ができました。

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私は身の回りに物が多いこと、余計な物があることがとにかく嫌いな性分です。これは、絶対に必要な物以外は持ちたくないということです。しかし、僅かではありますが例外があります。それが酒器です。

大のビール好きですから、晩酌の先発は必ずビールです。ビールを飲むために日本一周の旅に携行したタンブラーを、福岡での生活になってからもずっと使っていました。ところが先日、ビール用の酒器を一つ増やしてしまいました。ビール党ならばご存知かと思いますが、缶ビールの六本組を買うと値段はそのままにおまけの酒器が付いてくる、というのがたまにあるでしょう。あれについ手が伸びてしまったのです。保冷機能のあるタンブラーはビールを美味く飲む性能は申し分ないのですが、中が見えないのが玉に瑕です。これからの季節、ビールの姿が透けて見える硝子の器の涼感も捨て難いものがあります。それだけでなく、この硝子のタンブラーの形が良かったのです。下の方がくびれていて真ん中が膨らみ、飲み口の辺りが再びすぼまっています。女性の体を思わせる柔らかな曲線を描いていますが、美味いビールを作るための合理的な形こそがこれなのです。
これは必ずしも必要のない贅沢です。硝子の器はあっという間に温度が上がってしまうので、初めの一杯目にしか使えません。家での晩酌では二杯ビールを飲むので、二杯目はこれまで通りステンレスのタンブラーに登場してもらいます。洗い物が増えるわけです。とはいっても、これくらいの小さな贅沢は許容の範囲内でしょう。少なくとも夏場の間はこの硝子のタンブラーに先発を務めてもらうことになりそうです。

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気持ちの悪い表題だ。書いていて自分でこう思いました。好きになる努力だなどと、若い女が好む歯の浮くような恋愛歌の一節のようだし、そもそもにおいて人にせよ物事にせよ、好きという状態は成り行きの結果であって、努力してそこに至るなどそんな不自然な生き方があるものか。そう思ってきた私が、こんな歳になって初めて好きになる努力とやらをしてみようと思ったのだから、人生何があるか分からないものです。
一体何の話かというと、ソフトバンクホークスのことです。

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福岡人のホークス愛はとにかく凄い。野球に特段の興味がない人でも、勝ったばい、負けたばいと日々一喜一憂します。地元だからという理由で盲目的に応援するのは何も悪いことではないし、むしろ健全で建設的な良い行いです。とはいえ、少しくらいは他の球団のファンがいてもよかろうと思います。猫も杓子も、というのはまさにこれを指して言う言葉でしょう。このことを職場で雑談している時に告げたところ、先輩社員の一言にはっとさせられました。「ホークスしかないけんね」と。
私は小学生の頃から野球場に通い続けていますが、ずっと埼玉県の最南部に住んでいました。日帰りで簡単に行ける場所に本拠を構える球団がロッテ、西武、ヤクルト、横浜、巨人と五つもあったのです。福岡とは野球観戦の環境がまるで違いました。そんな環境で育てば、子供の頃から様々な球団のファンが混在するのが当たり前です。その当たり前が福岡に来てから覆されたのだから戸惑いました。まさに「ホークスしかない」のです。
ホークスは郷土の誇りであり、ホークスの存在は心の支えであり、ホークスの試合は庶民の日々のささやかな楽しみなのです。ホークスの勝利は福岡の元気の源であり、ホークスが常勝球団であり続けることは成長する若い町福岡の勢いを体現し、象徴しているのです。地方球団とその地元都市との関係は、いくつもの球団が密集する首都圏には存在しない、根本的に異質なものであることを思い知りました。

野球場の近くに住むという積年の夢を叶えるために、福岡での住処に唐人町を選びました。今年は不運もあって少々出遅れましたが、この先数えきれないくらい福岡ドームに足を運び、観戦をするでしょう。ならば、ホークスを好きになった方がより楽しくなるのは当然です。だから今季の開幕を迎えるにあたり、心に決めたのです。ロッテ戦ではマリーンズを応援するとして、その他のカードでは努めてホークスのことを好きになり、応援していこうと。

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とはいっても、道程は遠そうです。先日の日ハム戦でも、図らずもホークス応援席に座ったものの、どちらが勝っても負けてもいいという心境で、それよりも良いプレー、良い試合が見たいという思いが支配的でした。去年の鷹の祭典でもらったユニフォームも、折角持参したのに結局面倒になって着ませんでした。しかし急ぐ必要など何もありません。時間をかけて、少しずつホークスを好きになる努力をしていくことにしましょう。

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職場の先輩に重度のラーメン愛好家がいます。自ら食べ歩いているのだから当然とはいえ、福岡のラーメン屋について恐ろしい程に詳しいです。その人に西新で一番に薦められたのがこの店だったのですが、夜しか開いていないのが難点で、訪れる機会がずっと無いままでした。先日図らずも西新の居酒屋で飲むことになったわけですが、ならば締めにここを初訪問する一手です。平日の夜九時を過ぎており、また周辺のラーメン屋の多さを考えるとかなりの盛況で、客がどんどん入れ替わっていきます。

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こうなると期待が高まりますが、なるほど実に美味なスープでした。豚骨ラーメンのスープは濃厚なコクが身上ですが、しっかりとコクがありながらしつこい重さや塩辛さがなく、まろやかで優しい味わいなのです。ラーメンには大いに満足したのですが、一つ不思議なことがありました。飲んだ後の締めなのでラーメン一杯で十分と思っていたのですが、周りの客が次々と炒飯とのセットを注文するものだから、つい釣られて同じように炒飯セットを注文してしまいました。半炒飯とはいえ単品のラーメンと二百数十円しか違わないとは良心的な価格設定で、多くの人が注文するのも頷けます。ところが残念なことに炒飯の方は味がさっぱりでした。
何だかちぐはぐな印象が残りましたが、ラーメンが美味かったのは事実です。夜しか営業しないのでは再訪の機会がいつ来るものやら分かりませんが、また食べてみたい店です。そしてこの一帯はラーメン屋が密集しているのですが、他の店も質が高いのだろうと期待させられます。

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先日春吉の居酒屋を訪ねた後のことです。腹具合からして少々迷いましたが、ひょんなことから無料券を持っていたのを理由にこちらの店に飛び込みました。横浜家系ラーメンなるものに興味はなく、これまで食べたこともありませんでしたが、まさか福岡で初体験することになろうとは何があるか分からないものです。
噂に聞いていたその特徴は、豚骨醤油スープに太麺、濃い味付けによる重い食べ応えがあるラーメンということでした。また味の濃さや麺の硬さ、具材の追加など自在に行えるのが人気の秘訣だとも。普通のラーメンが食べられればもう十分という状態だったのでこれには興味がなく、ただし無料券を使うのみでは申し訳ないので最後の一杯としてハイボールを併せて注文しました。

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聞いていた通りの濃い醤油味、食べ応えのある太麺でした。しかし味わい自体は凡庸で、また食べたいとはとても思えない一杯でした。太麺の醤油ラーメンなどただでさえ福岡で受け入れられるのが難しいのに、この味でいつまで続くのやらと思ってしまいました。とりあえず無料で一杯食べられたことに感謝します。

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