無為是人生

旅、居酒屋、プロ野球の応援、ラーメン二郎…好きなものを気ままに綴るブログです


居酒屋探訪(其の百九十九) ~京都 喜幸~ 

DSC07530.jpg
教祖の著作の中に「橋のたもとの居酒屋は一つの理想」という記述がある。この表現を借りて言うなら、車の入れない路地の奥にあって屋号と並べて湯豆腐の文字が掲げられたこの店の佇まいは、私の一つの理想である。
中は十人分ほどのカウンターとささやかな小上がりが一つあるだけの、ごく小さな店だ。お通しを豆腐、おから、てっぱいの三つの中から選んでくれと言う。迷わず豆腐を選んだが、おからもてっぱいも美味そうだ。そのお通しの豆腐が抜群に美味い。青豆の淡い緑色が微かに残り、きめが細かく、密度が高いのか重い。味の良さについては言うまでもないだろう。豆腐は隣の豆腐屋で作られてて、ここの主人は180年前から続くその豆腐屋の七代目なのだそうだ。

むろん美味いのは豆腐だけではない。野菜を煮たものは野菜本来の泥臭さをわざとごく僅かに残した上で何とも上品で一ひねりある味付けを施すという、まさに京料理の仕事。目の前で直前に削いだ柚子を乗せてくれるのがたまらない。水槽の中を勢い良く泳ぐはえはその日鴨川で捕ってきたものだそうだ。そのはえの唐揚げを頼むと、エラを上手いこと使って体を立て、泳いでいる姿そのままに並べられて出てきた。遊び心の中にも実に品がある。
カウンターの向こう、奥には厨房を守る女将と、手前に手伝いをする妙齢のお姉さん。このお姉さんのゆっくりとしてたおやかな喋り方、物腰が実にいい。何とも月並みだが、こういうのを「はんなりしている」というのだろう。少なくとも旅の酒にもっとも大切な「その土地に来ているという実感」を私に与えてくれた。
最後にもちろん湯豆腐をいただいたのだが、これが余計なものをごちゃごちゃ入れない簡潔なもので、乗っているのはせいぜい菜っ葉二切れとと椎茸一切れ。あくまで豆腐を味わうものであって、素晴らしかった。これこそが湯豆腐だ。

さて初めて訪ねたこの日、17時の開店一番を狙って店へ向かった。五分前に店の前に着くと、既に暖簾が出ていて看板の明かりも灯っている。そこで戸を引いて中へ入った。当然先客はまだ一人もいないのだが、お一人様ですか、お一人様やったらいけますと言われた。
店が開いてほどなくすると次々と客がやって来てはカウンターを埋め、18時を待たずに一杯になった。予約をして来る常連が殆どなのだろう。私も次に京都へ行く機会があったなら、一人だろうがなんだろうが先ずこの店を予約して行こう。ここへは京都を訪ねる度に何度でも通いたい。



喜幸
075-351-7856
京都府京都市下京区西木屋町通四条下る船頭町202
17:00~22:00
月火休





にほんブログ村 酒ブログ 居酒屋へ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 一人旅へ
にほんブログ村


  ↑ ↑ ↑
ランキングに参加しています。ぜひ三つのバナーをそれぞれクリックして下さい。よろしくお願いします!(^o^)




カテゴリ: 居酒屋探訪

[edit]

PAGE TOP

この記事に対するコメント

PAGE TOP

コメントの投稿

Secret

PAGE TOP

トラックバック

トラックバックURL
→http://kuda61.blog137.fc2.com/tb.php/3706-4cbed0a3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

PAGE TOP